The・Shout! 圭史郎の日記

けいしろうが様々な問題についてシャウトしたり 日々の気持ちを綴ったりします

熊本地震を振り返って:その2熊本市内激闘編-前編

さて、益城から向かった15日の夜、熊本市内に辿り着いた所で気づいたことが有る
夜も遅かったので昼間じっくり見れば市内にも被害があったかもしれないが、
繁華街ではあるが普通にお店も開いていて人通りもある
とても昨日、車でちょっと行った所で大地震が起きたとは思えないほどに

もちろん所々古そうな建物の一部がひび割れていたり、
空き家クラスの建物の一部が落ちてたりはあるし
それも元からだったのかは分からないけど

とにかく一見すると、平常運転で、街中で声を掛けた人も別段慌ててはいなかった
他人事だと言わんばかりに・・・


一先ず繁華街周辺を車で散策しつつ、
ノートPCを持ち込んでいたので、ネットを使って熊本城が被害を受けていると知り
近場だから休む前に見に行こうとしたのだが、

時間が遅かった事もあり残念ながら門は閉ざされていた。
それでも遠目からでも天守閣の瓦がぐちゃぐちゃになり、
門に併設されている建物の屋根もブルーシートが貼られ

石垣の一部が崩れ落ちているのが見え、

少なからず被害がある事を確認し、城を後にした。
その直後の地震で被害はさらに甚大な物になるとは思いもよらなかったが・・・

 

 



熊本城を後にして、本日の宿を探すべく再び市内中心へ、
なにせ岡山出発からまともな休憩はしておらず、疲労も困憊になるというもの。
本来なら宇土の米谷さんの紹介で熊本空港近くのホテルエミナース

キャンプ地とする予定だったが調べてみるとそのホテル自体が被災しており、

宿泊どうこうの話ではなかったのである

ここで遠征ボランティア時において重要な点を幾つか上げることとするが
宿の確保飲食その他滞在中自分で使う物資の確保、そしてトイレの確保である。

兎角体力勝負であり、現地でまともに休めるかどうか分からない
物資も被災地は基本は足りないものだし

各地から届けられた物資は被災地域で被災した人の為
助けに行って現地を荒らしているのでは本末転倒である、
現地での物資補給は必要最低限にし極力準備して行くのがお約束である
が、当てが外れることも有る。

宇土にまで戻って米谷さんのほう(旅館でもある)で

お世話になろうかとも思ったが時間はすでに23時過ぎ
今から戻ったのでは流石に遅すぎるので市内で探すことにした
(今思えば一歩間違えれば死んでいたかもしれない所だった)

そんなわけで宿を急遽探したのだが観光地でも有り、

また夜遅くでもあるのでまともな宿は無い
こういう時に安価で風呂がついてて寝るだけならラブホテルが役に立つ
安い所では5000円程度で泊まれるのである
疲れていた事もあり、早々に風呂を済ませて少しネットで情報収集をするに留め、

休むことにした。
今にして思えば疲れから睡魔が襲っており、起きてから朝行けばいいやと思わず、
無理やりにでも寝る前にトイレを済ませておけば良かったと、深く後悔する

意識がぷっつり途絶えたのは何時だったか・・・

日付は変わって16日にはなっていたかと思う
恐らく眠りに入って1時間もしないうちに強烈な揺れに襲われ

一気に目が覚めたのを覚えている
まるでお化け屋敷の1ステージのように部屋全体が大きく揺れ、
備え付けの液晶テレビは落ちないように抑えても台から吹っ飛び
画面はバッキリ割れ、他の備え付けのものは全て床に落ち
治まるまで立っていられないほどであった。
一度目の震度7の後も間を置かず強い揺れが二度三度と続いたので
治まった隙を見計らいすぐさまホテルを脱出する事にした。
脱出の際、ホテルでフロントをしていた熟年のご婦人を説得し
宿泊客と共に脱出するように促し

電気が止まりエレベーターも使えないのでなんとか階段から降りるも
所々天上が崩れ、抜け落ち、命からがらホテルを後にした
外に出て驚いたのが入る前に見かけた近隣の家が崩れ、塀は見事に倒壊していた事だ

一先ずビルの密集地から離れ、開けた所を探すも辺りは停電による真っ暗闇
遠くで消防のサイレンが鳴り、近場のマンションからは非常ベルと叫び声が鳴り響き
さながら空襲のようであった。
一旦落ち着きを取り戻した後、繁華街のほうは非常に切り替わったのか

電力が復旧していたのでそちらのほうへ救助に向かう事にした。

まず向かったのは確実に人手が要るだろうと思う市内の病院で
幸いな事に道路は瓦礫やガラス等が散乱している所以外は

走行できたので程なく到着できた
だがやはり現場は大混乱しており、何か手助け出来ないかと伝えるも
此方は医師でも看護師でもないただの部外者、ましてや緊急時では身分の照会も出来ず
また、縦しんば話した看護師がその場でよしとしても
それを判断し許可をする権限を当の看護師は持ち合わせていないのである
これが病院が崩壊し、もっと緊急性を持っていたならば違っていたかもしれないが
幸いな事に病院は倒壊しておらず患者を一先ず外に避難させるだけに止まっており
手を貸すことも出来なかったので無事を祈りつつ他所に向かうことにした。